うえぽんSW局

古いタイプの日記ブログです。気まぐれに更新してます。

2013年06月

 『白い服の男』(星新一)を読了。

白い服の男 (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1977-09-01



 ということで、その中から1編をコミPoで1ページ漫画にしてみました。今回は、長めの作品が多いということで、大雑把なあらすじだと思ってください。まとめるのに苦労しました、

【コミPo】「悪への挑戦」


 大幅にカットしてしまいましたが、主人公がテレビ番組に熱中する様は、ニュース系の掲示板やサイトで頑張ってる人によく似てます。それだけにネットの評判を見ているとその部分が大きく注目されているようです。
 ただ、オチから鑑みると、メインテーマは「事実は小説よりも面白いのだろうか?」といったもののような気がします。

●一行説明
 ネタバレなしで各作品を25文字以内で説明すると以下の通り。

 「白い服の男」:平和のために戦争に関わる言論を全て禁止にした世界
 「月曜日の異変」:丸2日半眠って月曜に目覚めると、妻の様子がおかしい
 「悪への挑戦」:罪人の裁判や刑執行までを放送するテレビ番組が大人気
 「老人と孫」:老人が孫を膝の上にのせ一緒にテレビを見ている
 「テレビシート加工」:テレビの薄型化が進み壁紙や商品棚などに使われる時代
 「矛盾の凶器」:変人の博士が蛇ロボットで死んだと思われる事件を調査
 「興信所」:社長の息子が真夜中、憑かれたように墓地へ向かう事案
 「特殊大量殺人機」:全世界の条件にあう人物を殺す装置を博士と助手が発明
 「ねぼけロボット」:貨物輸送の宇宙船で緊急事態が発生し、ロボットを起動
 「時の渦」:ゼロ日と呼ばれる日を境に日にちが逆行しはじめる

●西ドイツでドラマ化
 wikipediaによると、表題作の「白い服の男」は西ドイツでドラマ化されているそうな。
 白い服の男 - Wikipedia

●「黒い服の男」
 以前取り上げましたが、「黒い服の男」という作品もあります。
 『夜のかくれんぼ』に収録されてます。
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 一番おすすめのショートショート集なのに1ページ漫画を作っていなかったので、再読してその中から一編を1ページ漫画にしてみました。

【コミPo】「妖精」


ボッコちゃん (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1971-05-25



●初期の自薦傑作選
 新潮文庫版の『ボッコちゃん』は初期作品の自薦傑作選という位置づけになっているそうです。
 それだけに面白い作品がたくさん集まってます。表題の「ボッコちゃん」以外にも、「おーい でてこーい」や「殺し屋ですのよ」、「親善キッス」など有名なタイトルがこの一冊に集中しています。
 星新一を初めて読むならこの一冊がおすすめです。

●収録作品数は50編
 50編と多くの作品が収録されているのでコストパフォーマンスはかなり良いかもしれません。

●一行説明
 ネタバレなしで各作品を25文字以内で説明すると以下の通り。
 この一行説明は、元々、自分用に作成したものです。星新一作品はタイトルから内容を思い出すのが難しいので作りました。

 「悪魔」:金貨を次々と出す悪魔
 「ボッコちゃん」:バーのカウンターにおかれた女性ロボット
 「おーい でてこーい」:底の見えない深い穴にゴミをどんどん捨てていく
 「殺し屋ですのよ」:殺し屋が注文をうかがいにくる
 「来訪者」:原っぱに降り立った他星人と、地球の人々
 「変な薬」:カゼの薬
 「月の光」:老紳士が少女を飼う
 「包囲」:自分を殺そうとしたのは誰なのか追跡
 「ツキ計画」:キツネツキからヒントを得た実験
 「暑さ」:自分を捕まえて欲しいと出頭する男
 「約束」:宇宙人と子供たちの約束
 「猫と鼠」:相手の弱味につけこみ強請る男
 「不眠症」:眠れないので夜も働いて稼ぐことにする
 「生活維持省」:社会を平穏に保つ政府の方針
 「悲しむべきこと」:エヌ氏の家に現れたサンタクロース
 「年賀の客」:なぜお金を貸してくれる気になったのか尋ねる
 「ねらわれた星」:宇宙人に捕まり皮をはがれる
 「冬の蝶」:お猿のモン
 「デラックスな金庫」:豪華な金庫が泥棒に狙われる
 「鏡」:合わせ鏡で捕まえた小さな悪魔
 「誘拐」:博士の子供を誘拐した男から電話
 「親善キッス」:地球の親善使節団がチル星人とキスしまくる
 「マネー・エイジ」:金貨を一枚さしあげなくてはならない
 「雄大な計画」:ライバル会社をスパイするために入社
 「人類愛」:宇宙救助隊員がSOSを受信、急行する
 「ゆきとどいた生活」:テール氏の部屋は全てが自動化されている
 「闇の眼」:パパとママが暗い部屋で話をしている
 「気前のいい家」:強盗が入った家には金貨がたくさん
 「追い越し」:別れた女の自殺を忘れようとスピードを上げる
 「妖精」:願いを叶えるとライバルにも二倍の効果
 「波状攻撃」:不良在庫を抱える工場にセールスマンが訪れる
 「ある研究」:あなた、あたしと研究と、どっちが大切なの
 「プレゼント」:正体不明の飛行物体から巨大な怪物が現れる
 「肩の上の秘書」:礼儀正しく話すインコを肩に乗せている
 「被害」:金庫を開けてなかのものを渡せ
 「なぞめいた女」:記憶喪失の女が警察に現れる
 「キツツキ計画」:強盗団によるキツツキを使った犯罪計画
 「診断」:ぼくは健全だ。叔父と院長が共謀してる
 「意気投合」:宇宙船で旅する探検隊がある星で大歓迎される
 「程度の問題」:スパイとしてある国についたエヌ氏
 「愛用の時計」:K氏が大切にしている腕時計
 「特許の品」:他星のなにかの設計図
 「おみやげ」:フロル星人が地球におみやげを残して帰る
 「欲望の城」:毎晩見る夢の中に部屋を持っているという男
 「盗んだ書類」:新薬を発明したエフ博士は製造法を書きとめる
 「よごれている本」:古本屋で手に入れた本は本物だった
 「白い記憶」:曲がり角でぶつかり気を失った男女
 「冬きたりなば」:広告付き宇宙船で遠くの星々へ商品の売り込み
 「なぞの青年」:お金のかかる慈善活動をする青年
 「最後の地球人」:人口増加が止まり、減り始める
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 『プラダを着た悪魔』という映画を見たのだが、ファッション雑誌の編集長がハリーポッターの原稿を用意させるシーンで、こんなことを想像した。

【4コマ】しまむらを着た悪魔


 脱稿とは、原稿を書き終えたという意味。
 田中芳樹先生の『タイタニア』第4巻は本当に脱稿して、なんと22年ぶりに新刊が出るそうな。
 田中芳樹さんの「タイタニア」新刊、22年ぶり刊行へ - ねとらぼ

 映画『プラダを着た悪魔』の感想ですが、女性向け映画で男性には面白くないものかと思っていたら、そうでもなかった。
 テレビ版の吹替だと編集長の声優が「千と千尋の神隠し」で湯婆婆を演じた夏木マリなので、千と千尋のファッション雑誌版という感じもした。
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 久々にオリジナルの4コマ。

【4コマ】召喚して願い事


 アイデアの元になったのはこのニュース。
 外れ馬券:経費と認める初判断 脱税は有罪…大阪地裁- 毎日jp(毎日新聞)
 ただし、控訴されたので二審、三審で判断が覆される可能性もある模様。
 「外れ馬券を経費扱い」控訴へ 大阪地検 - 47NEWS(よんななニュース)


 ふと思ったが、4コマ漫画は1ページでアイデアを2つも消費するから、作る方としてはコストパフォーマンスが悪いのではないだろうか。
 1ページに8コマもあるのは、ストーリー漫画なら内容が詰まってる方だと思う。
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 『おのぞみの結末』(星新一)を読了。

おのぞみの結末 (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1976-04-01



 ちょっと長めの作品が多いですが、その中から一編をなんとか1ページ漫画にしてみました。

【コミPo】「ある占い」


 言い訳すると、前半部分の易者が信頼関係を築いていく過程をバッサリとカットしています。他にも細かい部分をカットしているので、ツッコミどころが結構あると思います。どの辺がそうだと言わなければ、気付かない人が多いと思うので、あえて言いませんが。

【1行説明】
 収録作品は11編。各編を25文字以内、ネタバレなしで説明すると以下の通り。

 「一年間」:女性型のロボットを一年間の契約でレンタルする
 「ひとつの目標」:世界征服をめざすグループに加入し精神安定剤をつくる
 「あの男この病気」:あの男を探すのに十カ月過ぎ、残り二カ月しかない
 「侵入者との会話」:階段上がってすぐの女性の部屋に、脱走犯が押し入る
 「現実」:夢の続きが現実になるというのを繰り返す
 「親しげな悪魔」:交換条件等一切なしで悪魔が三つの願いを叶えてくれる
 「わが子のために」:殺人事件を起こした息子の刑を免れさせるための作戦
 「ある占い」:いいところの娘。易者の占いがよく当たる
 「おのぞみの結末」:現金輸送の男が「メロンライスにガムライス」と呟く
 「空の死神」:墜落しそうな旅客機。スチュワーデスが乗客を見て回る
 「要求」:殺人計画の思案中にテレビでUFO来襲の臨時ニュース

 一番のおすすめは表題作の「おのぞみの結末」です。ネットの掲示板で星新一の話題になると「メロンライスにガムライス」と呟く人が多いですが、これが元ネタです。
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