うえぽんSW局

古いタイプの日記ブログです。気まぐれに更新してます。

2016年01月

 4コマ漫画です。

【4コマ】エトス


 パックンことパトリック・ハーランの『ツカむ!話術』という本を最近読んだので、その中から4コマのネタにしてみました。

ツカむ!話術 (角川oneテーマ21)
パトリック・ハーラン
KADOKAWA
2014-04-10



 パックンがお笑い芸人であることから面白い話をする方法の本だと思って購入しましたが、実際はパックンのもう一つの特徴であるハーバード大学出身という経歴に基づいた人を動かす説得術の本でした。
 パックンは東工大学でコミュニケーション技法の講義を受け持ってるそうで、その講義の要旨をまとめたような内容になっています。学生たちは「コミュ障」や「ボキャ貧」を自称する人が多かったそうですが、同じような悩みを持っている人に役立つかもしれません。

 ちなみに表紙にある「ハーバード流」「大反響」「続々重版」というのがエトスを活用した一例になっていたりします。
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 今月1日で江戸川乱歩の作品がパブリックドメインとなりました。青空文庫では大正12年に発表されたデビュー作の『二銭銅貨』が公開されています(青空文庫該当ページ)。まだこの1本しか公開されていませんが、本格的な公開は2月以降になるそうです。

 そういうわけで早速『二銭銅貨』を読んでみました。
 内容は、釣銭でもらった二銭銅貨がマジックコインであることに気づき、中から暗号が書かれたメモを発見。この暗号は盗まれた大金5万円の隠し場所を記したものだったというものです。

 さて、この“5万円”は現在の価値にするといくらになるのだろうか?
 気になったので色々と計算してみました。


◆まずは作中の情報から概算
 まず最初にやったのは大雑把な概算です。読書をストップして資料を調べたくありません。そこで作中の情報から手早く概算してみました。フェルミ推定のようなものです。
 まずは作中の以下の部分に注目しました。
 『一番の支那鞄に一杯もあろうという、二十円、十円、五円などの紙幣を汗だくになって詰込んでいる最中に
 『細い紙幣には手もつけないで、支那鞄の中の二十円札と十円札の束丈けを持去ったのである
 この部分から、二十円札、十円札が当時もっとも使われていた高額紙幣であると推測。
 おそらく経済規模に適した額面の紙幣がもっともよく使われているに違いないと推理。
 現在もっとも使われている高額紙幣は一万円札と五千円札であろう。
 当時の二十円札は現在の一万円札に相当するならばその比は500倍。
 すなわち大正12年の5万円は現在の価値で2500万円と推定できる。
 と、読書中に十数秒で概算しました。あくまでも桁数が当たっていれば良いや程度の大雑把な概算です。


◆答え合わせ1
 曇天文庫さんが公開しているものには注釈で現在の価値が書かれていました。
 江戸川乱歩「二銭銅貨・人間椅子 他41編」 - 曇天文庫
 『(今の二千万円程度)』と注釈があります。
 底本はちくま文庫『江戸川乱歩全短編』とのことなので発行は1998年です。
 自分が出した2500万円という概算にかなり近い数字です。おもわず鼻が少し高くなります。


◆答え合わせ2
 ネット検索してみたら以下のブログでも5万円の現在価値を計算していました。
 大正時代の5万円はいくら?|備忘録
 日本銀行ホームページにある『昭和40年の1万円を、今のお金に換算するとどの位になりますか?』というページを参考にして大正12年と平成21年の“企業物価指数”を比較したそうです。その結果、大正12年の5万円は現在の貨幣価値で約2580万円となるようです。
 これまた自分が出した2500万円に近い数字となりました。ますます鼻が高くなります。


◆しかし商品の値段を比べると…
 大正時代の商品の値段と現在の値段を実際に比べて見ることにしました。
 参考にしたのはYahoo!知恵袋の以下の質問のベストアンサーです。
 大正時代の100円は、現在の価値ならどれくらいの金額になりますか? - Yahoo!知恵袋
 以下引用。
値段史年表(朝日新聞社より抜粋)


週間朝日 10銭 (大正11年)
映画 20銭 (大正7年)
銀座木村屋のアンパン 2銭 (大正6年)
太田胃散 30銭 (明治31年-昭和18年)
うな重(並) 40銭 (大正4年)
コンサイス英和辞典 1円30銭 (大正6年)
日本橋たいめんけんのカレーライス 7-10銭 (大正6年)
小学校教員初任給 12-20円 (大正7年)
銀座ライオンのビール 18銭 (大正7年)
レコード(SP) 1円50銭 (大正3年)
板橋の3LDKの家賃 5円20銭 (大正3年)

現在の値段と照らし合わせてみると、約5000〜20000倍程度ではないでしょうか?

 前の計算では500倍前後でしが、実際に商品の値段を比べてみると5000倍以上あったようです。大正時代の5万円は現在の価値で2億5000万円以上ということになります。高くなった鼻がへし折られました。


◆国家公務員初任給から計算
 初任給による比較はよく使われるのでその計算もしてみます。
 以下のページに大正時代の国家公務員初任給が掲載されていました。
 明治~平成 値段史
 大正12年は75円で、2015年は183200円とのことです。
 約2400倍となるので、この計算方法では大正時代の5万円は現在の価値で約1億2000万円となりました。
 前項の商品の値段と比較しても最初に出した概算よりは妥当なような気がします。


◆最後に
 大正12年の5万円は、低く見積もって2500万円、高く見積もって2億5000万円、となりました。
 一概にこれとは言えないようなので、目安になれば良いと思います。
 ちなみに、二銭銅貨の額面(二銭)の価値は現在の10円から100円ということになります。二銭銅貨はタバコのおつりとして貰ったものなので、現在だと五百円玉を出して百円玉のおつりを貰った感覚ではないでしょうか。
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【コミPo】【4コマ】2016年あけましておめでとうございます


 2016年あけましておめでとうございます。
 昨年は当ブログにアクセスいただきありがとうございました。
 今年は昨年よりはもう少し更新できるように頑張りたいと思います。

 ところで、何も書かれていないおみくじというのは実際にあるそうです。
 水に浸すと文字が浮かび上がってくる仕組みだそうな。
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