太陽系からの距離が約4.2光年と最も近い星系アルファ・ケンタウリに、地球型の惑星が発見されたそうな。
 アルファ・ケンタウリは三連星の星系で、A星、B星、C星(別名プロキシマもしくはプロキシマ・ケンタウリ)の三つの恒星で構成されており、今回発見された惑星はその中のプロキシマ・ケンタウリに存在するとのこと。
 プロキシマb(もしくはプロキシマ・ケンタウリb)と名付けられたその惑星は、もし大気を持っているのなら、水が液体で存在できる表面温度となるため、生物の存在が期待できるそうな。

 以下がニュースソース
 ・太陽系に最も近い恒星に地球サイズの惑星を発見 - アストロアーツ
 ・発見された「地球に似た惑星」について、いまわかっていること|WIRED.jp

 アルファ・ケンタウリは昔からSFやゲームなどのフィクションによく登場するので、個人的には馴染みのある星系です。
 昨年、あると思われていた惑星(アルファ・ケンタウリBb)が実は存在しなかったというニュースがあっただけに、今度のは間違いでないことを祈りたいところ。


【2万5千年後に約3光年に接近】
 実はアルファ・ケンタウリは太陽系に近づいてるそうです。そして2万5千年後に約3光年まで接近すると、その後は太陽系から遠ざかっていくとのこと。
 英語版wikipediaには時間と太陽系との距離を記したグラフがあるので参考になるかも。

 File:Near-stars-past-future-en.svg - Wikimedia Commons
 将来の星間距離サムネ


【時速何キロメートルで向かえば良いのか】
 さて、2万5千年後に約3光年まで最接近するのなら、その時を狙って地球から目指せば現在の科学力でも到達可能なのではないか? という浅はかな考えから時速何キロメートルで向かえば良いのか計算してみました。

 まず必要な数値。1年の長さはうるう年が400年に97回あるのでこうします。
 1光年 ≒ 9.46073*10^12 km
 1年 = 365.2425日(うるう年考慮のため)
 1日 = 24時間

 3光年を25000年で進むのに必要な時速は、
 (3*9.46073*10^12)/(25000*365.2425*24) ≒ 129513 km/h
 となります。

 最も速い人工物のヘリオスBが 252792 km/h なので、その半分の速度もあれば到達できそうです。
 (ヘリオスBの速度は「速さの比較 - Wikipedia」を参考にしました)


【ヘリオスBの最高速度で向かった場合】
 ヘリオスBの最高速度で向かった場合、何年後に到達するのかも考えてみます。
 距離を4.2光年とすると、、
 (4.2 * 9.46073 * 10^12) / (252792 * 365.2425 * 24) ≒ 17932年後
 となります。
 しかし、アルファ・ケンタウリは太陽系に近づいてきているので、もっと早い時期に到達するはずです。
 正確な計算は自分にはできませんが、ざっくりと地球との距離が3.5光年ぐらいのとき到達すると仮定すると、約1万5千年後となるようです。
 この年数なら人類が滅亡する前に余裕で到達できるのではないでしょうか。

 ちなみに、今年の4月にホーキング博士らが20年で到達できる宇宙船の構想を発表しているので、もっと早くにアルファ・ケンタウリに到達できるかもしれないです。
 ・ホーキング博士ら、アルファケンタウリに約20年で到達する宇宙船「Nanocraft」構想を発表 - ITmedia ニュース