『ちぐはぐな部品』(星新一)を読了。

ちぐはぐな部品 (角川文庫)
星 新一
角川書店
2006-06-24



 というわけで、一編を1ページ漫画化。

【コミPo】「名判決」


 かねてより「三方一両損」は一両出す人が一番損をしていると思てったが、それを説明するのに絶好のショートショートだと思う。

●一行説明
 収録作品数は30編。各作品をネタバレを回避しつつ25文字以内で説明してみました。
 ちなみに、この一行説明は、要約というよりも、挿絵を描く感覚で書いてます。星新一は挿絵への注文として「結末を割らないこと」というのを第一にしていたようです。

 「いじわるな星」:惑星基地建設の隊員たちが豪華料理などの幻覚をみる
 「万能スパイ用品」:ただのカメラではない品を上司から支給される
 「陰謀」:ハトたちがゾウをやっつけるため陰謀計画を立てる
 「歓迎ぜめ」:地球人をもてなすためかダンゴを置いていく住民たち
 「接着剤」:有効時間のある接着剤
 「なぞの贈り物」:押入れを開けると服や食事が出てくる
 「飲みますか」:ちょうど完成した新薬を強盗にすすめる博士
 「廃屋」:落ち武者が住み着いていた家をブルドーザーで壊す
 「宝島」:流れてきたビンに入っていた宝島の地図
 「名判決」:三方一両損の名判決を知り、一両くすねようとする二人
 「魔神」:持って来るのが専門の魔神
 「凍った時間」:サイボーグのムント以外の人々が突然倒れる
 「みやげの品」:観光地でクマに襲われる
 「シャーロック・ホームズの内幕」:ジョン・クレーという貴族がホームズに相談
 「夜の音」:ノックの音がするが誰もいない
 「変な侵入者」:つるつるしているロボットに付き纏われる
 「恋がいっぱい」:幻覚剤を飲んだキューピットが騒ぎを起こす
 「足あとのなぞ」:雪の上についた泥棒の足あとが途中で消える
 「抑制心」:道に落ちている銀貨や、皿の最後のお菓子を思う心境
 「みごとな効果」:ほれ薬を博士から奪い飲んで逃げる
 「神」:神に関わる情報を世界中から集めコンピュータに蓄積
 「最高の悪事」:犯罪組織の首領が、最高の悪事を計画する
 「ネチラタ事件」:ネチラタ菌によって人々の言葉つきがぞんざいになる
 「ヘビとロケット」:対象の星に人が暮らせるか調査するためヘビを送る
 「鬼」:鬼の国では犯罪者は死刑だが、鬼の王様が内緒で逃がす
 「取立て」:借金の元金だけで、利息は払おうとしない男
 「救世主」:ケンタウルスからのケンタウルスに占領された地球
 「出入りする客」:近所の質屋から出てくる客が、入った時と別人に見える
 「災害」:週刊誌の間から妖精とでも悪魔とでもいったものが出現
 「壁の穴」:謎のナイフで壁に穴をあけると様々な光景

【新旧】
 以前のきまぐれロボットもそうでしたが、これも新装版と古い方があります。
 挿絵的には古い方がおすすめ。