3冊とも星新一作品です。星新一といえばショートショートだが、この3冊は珍しくショートショートではないです。

 『気まぐれ指数』:新聞連載小説
 『ブランコのむこうで』:長編ファンタジー
 『にぎやかな部屋』:戯曲
 と、なってます。

●『気まぐれ指数』
 東京新聞で連載した小説。連載は昭和38年と紹介しているサイトもあるが、「文庫改版でのあとがき」を読んだ限りでは連載開始は昭和37年の12月からのようです。もちろん年をまたいで昭和38年にも連載しているはずです。
 この「文庫改版でのあとがき」というのは平成元年に新潮文庫版が改版された時に追加されたあとがきです(※あとがきが執筆されたのは前年)。
 星新一作品の改版といえば古びた部分の手直しというのはお馴染みですが、この改版でもそのような手直しをしたそうです。ただ個人的にはショートショートではなく長編小説なのだから、古びた部分もその時代を象徴するものだから残しておいても良いのではないかなぁと思ったりもします。改版前のものもそのうち読んでみたいと思います。
 ちなみにwikipediaによるとNHKやNET(今のテレビ朝日)でテレビドラマ化もされているらしい。

気まぐれ指数 (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1973-05-25



●『ブランコのむこうで』
 色々な人の夢の中へ入り込んでしまうお話。ジャンルはたぶん児童向け長編ファンタジー。
 昭和47年に『誰も知らない国で』という題で書き下ろしとして刊行されたもので、後に『ブランコのむこうで』と改題されたらしい。
 ネタバレかもしれないが、催眠術にかけられた人の夢というのは意外と斬新だったかもしれない。何かのエッセイでテレビの催眠術番組に出演したことがあると書かれていたが、催眠術のシーンはそのときの体験を元にして書いたのだろうか?

ブランコのむこうで (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1978-05-29



●『にぎやかな部屋』
 これは戯曲というものだそうです。戯曲とは舞台用のシナリオで、セリフばかりで構成されたものらしいです。
 が、『にぎやかな部屋』ではセリフに括弧をつけたり人物名を地の文にしたりと、小説風に書かれています。
 「セリフばかり」というのは近年のライトノベルがそうですね。

にぎやかな部屋 (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1980-01-27


 3冊ともショートショートではないということで、漫画にし難いので今回は漫画はないです。

【雑学】
 星新一の「宣伝の時代」は人間の条件反射に広告をつける話だったが、この条件反射、実は哺乳類だけでなくアメフラシやゴキブリでも起こるとのことらしい。
 条件反射 - Wikipedia