『どこかの事件』『安全のカード』『ご依頼の件』の三冊を読了。

どこかの事件 (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1986-10-28



安全のカード (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1987-12-23



ご依頼の件 (新潮文庫)
新一, 星
新潮社
1989-04-28



 年が明ける前に急いで1ページ漫画にしてみました。『ご依頼の件』収録の作品です。

【コミPo】「防止対策」


 元は3ページのショートショートです。
 読者にミスリードさせて意表をついたオチへ持って行くパターンなのですが、過不足なく書かれているために、どのセリフをカットするのか悩みました。
 結局登場人物をカエルにして誤魔化してます。

●長めの作品が多い
 『どこかの事件』『安全のカード』『ご依頼の件』は、新潮文庫の出版順だとそれぞれ38番目、39番目、40番目と連続してます。
 この時期に出版されたものはショートショートにしては長めの作品が多かったりするのですが、それについてはあとがきによると、どうやら依頼された枚数がそうだったからだそうです。おそらく雑誌などに掲載するのに長いものが求められていたのかもしれません。
 長めといっても安易に短いのを引き伸ばしたわけではなく、内容が詰まっており、1ページ漫画にしようとすると話を再構成する必要があったりします。

●巻末の解説がなくなり、あとがきが登場
 星新一はあまりあとがきを書かない人だそうですが、この時期の文庫本はあとがきが書かれています。
 それと同時に巻末の解説がなくなってます。
 どうやらある雑誌の解説特集で、星新一の文庫本の解説には多くの人が手を焼いていると紹介されていたのが原因らしいです。多くの人に迷惑をかけないように巻末の解説をやめた模様。
 で、その代わりにあとがきが書かれるようになったようです。

●せいぜい
 「せいぜい」という言葉が使われているのですが、これは現代だと少し意味が変わってしまった言葉だなと思います。
 本来は「精一杯」「力の限りを尽くして」といった意味であり、星新一作品でもそう使われてます。
 しかし、現代では〈嫌味〉が込められた言葉となってます。なので「せいぜい」という言葉が出てきたとき、一瞬意味の違いに戸惑ってしまいました。
 ちなみにこんな出来事が3年前にありました。
 【トレビアン】「せいぜい」の正しい意味は? 某新聞記者が意味もわからず福田首相を叩く!?(トレビアンニュース) - livedoor ニュース