うえぽんSW局

古いタイプの日記ブログです。気まぐれに更新してます。

カテゴリ: 読んだ

 kindleで月替わりセールだったので購入。
 4コママンガで約470ページというボリュームがあって199円というのはかなりお買い得だったと思います。
 自分は一度も読んだことが無かったのですが、かねてより漫画に詳しい人たちには評判が良かったので気になる作品でした。
 上巻の次は下巻ではなく中巻なので注意してください。

GOLDEN LUCKY 完全版 (上)
榎本俊二
太田出版
2015-05-22



 読んでみた感想ですが、正直言って意味が分かりません。
 レビューなどをみると、どうやら「意味が分からない」というのは間違いではないようです。
 不条理4コマという部類に属するそうですが、不条理4コマとはWikipediaの説明によると
 『一見するとオチているのかオチていないのか不明瞭だったり、話のネタ自体が理解しづらいが、なにかしら笑える部分がある』(Wikipedia4コマ漫画#不条理4コマより)
 というものだそうです。
 たしかに、オチているのかよく分からない。でも何かおかしい。そんな内容でした。
 意味が分からないのに何か面白いというのは不思議なものです。

 ちなみに、これを読みながら眠りについたら変な夢を見ました。
このエントリーをはてなブックマークに追加

 『夜歩く』(横溝正史)を読了。
 金田一耕助が事件を解決する推理小説です。




■作者が選ぶベスト10の第10位
 『真説 金田一耕助』というエッセイに作者が選ぶ金田一耕助もののベスト10が載っていますが、『夜歩く』はその中で第10位に選ばれています。
 選ばれた理由が文庫本の売れ行きが良いからというあまり積極的なものでなかったりしますが、売れ行きが良いのにはやはり理由があるわけで、実際に読者の人気は意外と高いようです。
 こんなまとめもあります。
 横溝正史『夜歩く』が好き! - Togetterまとめ

■一人称で書かれている
 三流小説家の屋代寅太を視点にする一人称で書かれています。これまで読んできた中では『八つ墓村』以来の一人称形式です。それ以外はほとんどY先生(横溝正史)視点による三人称でした。
 三流小説家による一人称とはいうものの、実際に書いてるのはY先生(横溝正史)だったりするわけで、三流小説家にしては筆が立つなぁと思ったりしました。

■顔のない死体のトリック
 横溝正史は推理小説における三大トリックとして「密室」「顔のない死体」「一人二役」の三つをあげています。
 これについては『黒猫亭殺人事件』の劇中でY先生(横溝正史)自らが説明しています。
 その説明によると「顔のない死体」ではほぼ間違いなく死体役と犯人役が入れ替わっているとのこと。犯人は死体を自分と思い込ませることで自分の死を偽装し、その間に逃亡するという筋書きというわけです。
 今回読んだ『夜歩く』では首のない死体(すなわち「顔のない死体」)が登場しており、もうこれは死体と犯人が入れ替わっていると思って間違いなさそうなのですが、さてさて、そう簡単にいかないのが面白いところですね。

■好きなシーン
 このシーンが好きです。
『夜歩く』のあのシーン


 金田一耕助は犯人による殺人を許してしまうケースが多いですが、『夜歩く』ではなんと未然に殺人を防いでいます。
 寸前のところで止めるというのが映画みたいでちょっと格好良かったりします。



 以下は核心に触れるネタバレのため注意。
続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

ウィークエンド・シャッフル表紙


 『ウィークエンド・シャッフル』(筒井康隆)を読了。
 次の13編が収録された短編集です。

 『佇むひと』
 『如菩薩団』
 『「蝶」の硫黄島』
 『ジャップ鳥』
 『旗色不鮮明』
 『弁天さま』
 『モダン・シュニッツラー』
 『その情報は暗号』
 『生きている脳』
 『碧い底』
 『犬の町』
 『さなぎ』
 『ウィークエンド・シャッフル』




 これ以下は、内容紹介と感想のようなものです。ネタバレもあるかもしれないので注意。


続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

 kindleで『時計仕掛けのりんご』(手塚治虫)をセールとしていたので購入。
 面白いので一気に読んでしまいました。

時計仕掛けのりんご
手塚治虫
手塚プロダクション
2014-04-25



 大人向けの短編が8本収録されています。収録タイトルは以下の通り。

 『処刑は3時におわった』
 『聖女懐妊』
 『時計仕掛けのりんご』
 『バイパスの夜』
 『嚢』
 『イエロー・ダスト』
 『悪魔の開幕』
 『帰還者』

「時計仕掛けのりんご」より


 さて、上の画像は表題作の『時計仕掛けのりんご』の中の一コマです。
 今回購入した手塚プロダクション発行の電子書籍版ではちゃんと“朝日新聞”になってました。
 他の出版社のものでは“毎朝新聞”と変更されているものがあるそうです。
 セリフが改変されているケースがたまに話題になりますが、あれは出版社側がやっていたのかなぁと思ったりします。
 (ちなみに画像はKindle Paperwhiteの画面を直接撮影したものです)


 以下感想ですがネタバレ注意。

続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

 『漫才入門 ウケる笑いの作り方、ぜんぶ教えます』(元祖爆笑王)を読了。

漫才入門 ウケる笑いの作り方、ぜんぶ教えます
元祖爆笑王
リットーミュージック
2008-09-10



 4コマ漫画の作り方が書かれている書籍を探していましたが、良さそうなのが見つからず、他の分野の書籍を物色したところ見つけたのがこの本です。
 運が良いことにkindleのゴールデンウィークセールでお買い得価格になっていたので、迷わず購入しました。

 この本は専門学校東京アナウンス学院・芸能バラエティ課で実際に行われた特別授業『漫才入門』を元に書かれたもの。そのため講師と生徒のやり取りという形式で記されています。
 講師は、放送作家の元祖爆笑王、元お笑い芸人で作家の松本哲也と大隈一郎の3人。
 元祖爆笑王と大隈一郎(大隈いちろう)はwikipediaにページがあるぐらい有名な人です。
 ・元祖爆笑王 - Wikipedia
 ・大隈いちろう - Wikipedia

 講義は以下の全五回で構成されています。
 第一回 基礎知識編…漫才とは台本ではなく会話である
 第二回 ネタ作り編…ボケの種類、ツッコミのパターン
 第三回 台本構成編…「あるある」から「なしなし」へ
 第四回 漫才演技編…今起こっている出来事として話す
 第五回 漫才実践編…お笑い専門学校ネタ見せ実況中継

 最後の第五回の講義ではネタ見せをして講師から意見やアドバイスを貰うというのを文字だけで書かれているが、そのネタ見せしている漫才の動画は出版社のサイトで見られます。
 ・出版社のサイト、該当ページ

 本のサブタイトルに「ぜんぶ教えます」とあるが、これはおそらく編集の人がつけたオーバーな宣伝文句。当たり前だが一冊の本に“全部”書けるわけがない。書籍内では「笑いには正解がない(無数にある)」と何度も言及され強調されていた。

 読み終わったあとは、漫才についてもっと色々と知りたいという気持ちになり、GyaOで漫才の動画を見て回ってました。(作り方の本なのだから、見てばかりいないで、おまえも実演しろよと突っ込まれそうだが)
このエントリーをはてなブックマークに追加

 『真説 金田一耕助』(横溝正史)を読了。




■エッセイ集です
 金田一耕助シリーズの作者、横溝正史のエッセイ集です。
 このエッセイは毎日新聞の日曜日の特集版にて昭和51年(1976年)9月から1年間にわたって連載されたものだそうです。
 ちょうど市川崑監督の映画『犬神家の一族』が公開されたころなので、たぶんそれの宣伝も兼ねて連載を始めたのだと思います。

■和田誠の表紙は電子版にはない
 星新一作品の挿絵でも有名な和田誠が表紙を描いています。
 しかし、電子書籍版の方は、去年(2014年)の10月ごろから表紙がなくなってしまいました。
 角川文庫の他の電子版からも一斉になくなっているので、おそらく何かあったのだと思います。


■トリビア風に
 エッセイは雑学の宝庫でもあるので、メモしたものをトリビア風にしてみました。全部で16個です。

 ・横溝正史の「正史」の読み方は、本名ではマサシ、筆名ではセイシと読む。当初は筆名もマサシだったが、作家仲間からセイシと誤読されるうちにそれを筆名とすることにした。

 ・多くの俳優が金田一耕助を演じているが、高倉健も金田一耕助を演じたことがある。

 ・「金田一耕助さんを絶対に結婚させないでほしい」「私を耕助さんのお嫁さんにしてください」といったファンレターをもらい、金田一耕助が女性にモテることを初めて知る。

 ・1976年公開の映画『犬神家の一族』には原作者の横溝正史が旅館の主人役で出演している。一緒にいるのは横溝正史の奥さん。

 ・映画『犬神家の一族』(1976年版)で原作者の興味をひいた場面がある。それは最後に金田一耕助が報酬を受け取っているところ。原作にはそのような場面はないが、原作者は金田一耕助の収入についてあまり考えたことがなかったらしい。

 ・金田一耕助の収入を調査してみると、タダ働きとなっているのがいくつかある。

 ・原作者が選ぶ金田一耕助ものベスト10。(1)獄門島、(2)本陣殺人事件、(3)犬神家の一族、(4)悪魔の手毬唄、(5)八つ墓村、(6)悪魔が来たりて笛を吹く、(7)仮面舞踏会、(8)三つ首塔、(9)女王蜂、(10)夜歩く

 ・金田一耕助のモデルは三人。菊田一夫氏、城昌幸、そして原作者自身。

 ・よく遊びに来ていた学生から母校に伝わる琴の音が鳴り響くという怪談を聞き、『本陣殺人事件』で琴を使うことを思いつく。

 ・ファンからバレンタイン・デーのチョコをもらい食べるが、ほどなくして青酸チョコ事件が報道され恐怖する。

 ・横溝正史が好きなプロ野球チームは近鉄。

 ・『本陣殺人事件』の連載中に長編の『蝶々殺人事件』も並行して書いている。これは小栗虫太郎が急逝して雑誌に穴があきそうになったのをピンチヒッターとして書いたもの。かつて横溝正史が大喀血し執筆不可能となった際、小栗虫太郎がピンチヒッターを務めてくれたという恩があった。

 ・『本陣殺人事件』と『蝶々殺人事件』が映画化された際、題名がそれぞれ『三本指の男』と『蝶々失踪事件』に改題された。これはGHQの指導によるもので、小説の題名として殺人という言葉は許されても、大衆的な映画の題名としては穏やかではないという見解だったらしい。

 ・『獄門島』の犯人は横溝正史の奥さんが思いついたもの。人物の配置や事件が大体きまったところで、奥さんに話をしたところ、「犯人はその○○なのね」と言ったことがきっかけとなる。

 ・『八つ墓村』のモデルになった「津山事件」。事件発生当時、横溝正史は信州上諏訪で療養していたが、事件の報道を一切聞かなかった。事件を知ったのは十年以上経ってから。事件があったのは日華事変の翌年ということもあり、人心の動揺を恐れて報道が自粛されていたのだ。

 ・津山事件があったのは津山市ではなく、津山市から三十キロは離れた村。
  (※現在は津山市に吸収合併されている)



 金田一耕助の報酬に関しては目から鱗でした。調べてみるとタダ働きしている探偵は多いかもしれません。「無料で推理してくれる探偵リスト」なんてのが出回らなければ良いのですが。
このエントリーをはてなブックマークに追加

 『予想どおりに不合理』(ダン・アリエリー)を読了。




■行動経済学の本です
 『予想どおりに不合理』は“行動経済学”の研究を紹介した書籍です。
 行動経済学とは何か? 簡単に言うと経済学に心理学を取り込んだようなものです。どうやら従来の経済学は人間は合理的に行動すると考えていたようです。しかし実際の人間は合理的ではありません。不合理です。そして不合理ではあるものの、その行動はある程度予想できたりします。その予想できる行動を研究したのが行動経済学のようです。
 つまり題名の『予想どおりに不合理』というわけです。

■著者がNHK教育に出演していたから
 行動経済学の本は数あれど、なぜ多くの中からこの本を選んだかというと、著者のダン・アリエリー教授がEテレ(旧NHK教育)の『白熱教室』で講義をしていたからです。
 この『白熱教室』を見て行動経済学に興味を持ったので、その番組で講義をしていた人の本を選ぶというありふれた行動ですね。

■著者はイグ・ノーベル賞受賞者
 ダン・アリエリー教授は2008年のイグ・ノーベル賞(ノーベル賞のパロディ)を受賞しています。
 受賞した実験というのが『高価な偽薬(プラセボ)は安価な偽薬よりも効力が高い』というもの。
 一見ふざけた実験に思えますが、これがジェネリック医薬品のこととなると、あながち馬鹿にできない実験ではないでしょうか。

■予測によって味覚が変わる実験
 実験を1つ紹介。
 この実験は2種類のビールを試飲してもらい、良かったと思う方を選んでもらうというもの。
 2種類のビールの一方は普通の市販のビール。もう一方は市販のビールにバルサミコ酢を2滴垂らしたもの(通称MITブリュー)です。
 そして、酢について何も知らせなかった場合と、事前に知らせた場合とでどのように結果が変わるかを調べます。
 さて実験の結果はというと、酢について知らせなかったグループはバルサミコ酢入りのビールを選んだそうです。意外と評判が良かったようです。
 しかし、事前に酢が入っていることを知らせたグループでは全く別の反応で、混ぜものをしているビールを少し味見したとたん鼻にしわをよせ、普通のビールの方を求めたといいます。
 この実験から分かることは、人は事前に与えられた情報から味を予測し、予測によって味が変化してしまうということです。

■ペプシチャレンジ
 前述の実験と似たようなことをペプシ社とコカ・コーラ社がテレビCMで行っています(日本ではペプシのみ)。
 どちらのCMもペプシとコカ・コーラを試飲してどちらが好みか選ぶというものでしたが、ペプシ社のCMではペプシを選ぶ人が多く、逆にコカ・コーラ社のCMではコカ・コーラを選ぶ人が多かったそうです。
 さて、この2社は統計を誤魔化したのだろうか?
 その答えは両者の調査の仕方の違いによるもので、前述の実験のように、事前に与える情報によって結果が変わっていたとのこと。
 ペプシのCMではブランド名を伏せて飲み比べをしたのに対し、コカ・コーラのCMではどちらのコーラか分かった状態で試飲していたそうです。
 このCMの逸話から分かることは、ブランド名は意外にも味覚に作用するということです。


 他にも面白い実験がたくさん紹介されていますが、ここで取り上げるのはこれぐらいにしておきます。
このエントリーをはてなブックマークに追加

 『悪魔が来りて笛を吹く』(横溝正史)を読了。




■出だし
 昭和二十二年。椿家の主である椿英輔が何かを思いつめて自殺してしまう。その後、妻の秌子が死んだはずの夫英輔の姿を目撃したと怯えだし、それを心配した娘の美禰子が金田一耕助に助けを求めることとなる。
 というのがストーリーの出だしです。
 これ以降はサザエさんに置換して説明すると分かりやすいかもしれません。

■サザエんさんで説明
 自殺した椿英輔はサザエさんでいうとマスオさんにあたります。椿家(フグ田家)とはいっていますが、実際に家を支配しているのは妻の新宮家(磯野家)です。婿養子ではないがほとんど婿養子というのが似ています。
 そんなマスオさんが磯野家の重大な秘密を知ってしまい、思いつめて自殺してしまいます。
 その後、磯野家では殺人事件が起こり、犯人を探すこととなります。重要な手掛かりとなるのがマスオさんが知ってしまった秘密です。その秘密が分かれば、犯人も動機も一気に分かります。
 そしてヒントとなるのがマスオさんが生前に作曲したフルートの曲「悪魔が来りて笛を吹く」となります。


 これ以上はネタバレになるので書きません。
 とにかくこの秘密が気になってしょうがなかったので最後まで寝ないで一気に読んでしまいました。
 オチには驚かされました。このオチをサザエさんに置換するととんでもないことですよ。


■金田一さんがいてもいなくても…
【コミPo】金田一耕助が来たりて

 ミステリの主人公が訪れるところでは必ずと言って良いほど殺人事件が起こる。このことから主人公は疫病神ではないかと言われることもあるが、だからと言って事件が解決する前に去られても新しい殺人事件が発生して困りものである。
このエントリーをはてなブックマークに追加

 『本陣殺人事件』(横溝正史)を読了。




 『本陣殺人事件』は金田一耕助が初登場する作品です。角川文庫の金田一耕助ファイルシリーズの順番では、なぜかこれが2番目となってます。
 なお表題作の『本陣殺人事件』以外にも『車井戸はなぜ軋る』『黒猫亭事件』の合計三編が収録されてます。

■『本陣殺人事件』
 「密室の殺人」をテーマにした作品です。日本の家屋を使った密室トリックはこれが初だそうです。
 これは金田一耕助が登場する最初の作品でもありますが、金田一耕助がアメリカにいた時代、薬物に溺れていたというのに驚きました。


■『車井戸はなぜ軋る』
 『犬神家の一族』のプロトタイプともとれる作品です。
 本位田家の長男と、腹違いで他所の家で育てられた男。この二人は年齢が近いことや父親が同じこともあり瓜二つ。二人は太平洋戦争に徴兵されるが、復員してきたのは本位田家の長男の方だけだった。だがその長男は両目を失明したせいか性格が変わってしまった様子。もしや腹違いの男が成りすましているのではないか?という疑惑が浮かび上がるという物語です。
 神社に奉納した手形から本人かどうか確認するなど『犬神家の一族』との共通点があります。
 元々は金田一耕助は登場しない作品だったそうですが、金田一耕助がこの事件の資料を入手してそれを語り手(作者)に渡したという形にして登場させています。


■『黒猫亭事件』
 「顔のない屍体」をテーマにして作られた作品です。作品の冒頭で「顔のない屍体」について解説しているのですが、なんと解決法まで書かれていたりします。以下はその部分の引用です。
これは被害者と加害者とがいれかわっているのだなと、すぐそう考えても、十中八九まず間違いはない。即ち、「顔のない屍体」の場合では、いつも、被害者であると信じられていたAは、その実被害者ではなくて犯人であり、犯人と思われているB──そのBは当然、行く方をくらましているということになっている──これが、屍体の御当人、即ち被害者である。と、いうのが、少数の例外はあるとしても、いままでこのテーマを取り扱った探偵小説の、たいていの場合の解決法である。
 いきなり被害者と加害者が入れ替わっているとバラしています。しかもこれ以外にもバラしているというのが……(これ以上はネタバレのため書きません)。


■4コマ漫画
 金田一さんが密室トリックの説明を長々としているのを読んでいて、こんなことを思ってしまった。
【4コマ】『本陣殺人事件』を読んでこう思った
このエントリーをはてなブックマークに追加

 『犬神家の一族』(横溝正史)を読了。
 何度も映画化やテレビドラマ化しているので超有名ですが、『犬神家の一族』は金田一耕助が主人公のミステリーものです。見たことも読んだこともないという人でも、「スケキヨと呼ばれる覆面をした人」や「湖に逆さまになって足だけを出している死体」というのは知っているかと思います。




 ストーリーを端的に4コマ漫画で説明するこんな感じです。
【4コマ】『犬神家の一族』はこんな話


 わかると思いますが、物語上重要なのは4コマ目ではなく2コマ目と3コマ目の方です。
 親族ではないのに遺産を相続(正確には相続ではなく遺贈らしい)したら相続税が割り増しされるのではないか? という疑問が湧いてきましたが、どうやらその疑問はすでに書籍にもなっていて解決済みだったようです。




■犬神佐兵衛(さへえ)はスケベエ説
 ググってみると同じことを考えている人がすでに何人もいるようです。
 遺産を遺したのが佐兵衛(さへえ)。その三人の孫の名前は、佐清(すけきよ)、佐武(すけたけ)、佐智(すけとも)。孫の方に倣って佐兵衛の「佐」を「すけ」と読むと「スケベエ」となります。
 これはもしや作者からの隠しメッセージ的なものなのでしょうか? 実際に物語を読み進めてみると、佐兵衛はスケベエ(好色家)だったと判明するわけですが。
このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ